みなさんこんにちは。マルタ在住歴4年のくっきーです。
今回は現在マルタ共和国に在住の私が現地でコロナ陽性となってしまった様子をレポートします。
といった内容を同時期に感染した友人たちの体験談と合わせてお伝えしていきます。
最初の1か月はすっ飛ばしてどのくらいで治るのか知りたい!
という方は【実際にコロナ感染】2か月後の経過報告をご覧ください。
こんなみなさんの疑問が解決できる内容となっています。
実際に新型コロナウイルスに感染した私が感染したコロナの一番の辛さ・怖さは、「治りの遅さ」にあります。
そこで今回は2021年7月にコロナ陽性となった私の最新の体験談を時系列でお伝えしていきます。
最初にお伝えしますと、コロナの症状が出てから3週間以上経過する今現在も症状が続いています。
コロナ、舐めてました…。
【1日目・7月13日】初めて症状を自覚した日
私が初めて症状を自覚したのは2021年7月13日(火)の夕方頃でした。仕事中、鼻水が止まらなくなり喉の痛みと口の乾燥を感じたのが始まりです。
仕事柄常に話していなければいけないため最初は喉の使い過ぎか、稀にアレルギー性鼻炎が出ることがあるのでそのせいかと思い、鼻炎薬を服用しその日は仕事を終え早めに就寝しました。
【3日目・7月15日】徐々に悪化していく喉の痛み
喉の痛みは悪化し、鼻水も止まりません。
会社に備えてある自動検温器では平熱で咳もなかったため、この時はまさか自分がコロナになるとは夢にも思っていませんでした。
薬局で購入したのど飴を服用しつつこの日は仕事を終えましたが、あまりの喉の痛みから大事を取って翌日の仕事は欠勤することにしました。
形容しがたい、不思議な倦怠感を感じるようになってきたのもこの頃からだったかと思います。
段々と不安を感じ、安心感を得るためコロナの検査を受けることに。
本来であればPCR検査を受けたかったのですが、私が現在在住しているマルタ共和国で個人で受診できるPCR検査は費用が高く(平均€120、日本円で1万5,000円ほど)私にとって手軽に受けられるというほどの金額ではありませんでした。
そこで、症状がピークであろう今なら反応が出るのではと考えPCR検査ではなく抗原検査を受けることに。(ちなみにこの検査は€35、日本円で4,500円ほどでした)
検査を受けてから30分ほどでメールが届き結果は陰性。
「なんだー、やっぱりただの副鼻腔炎か何かかー!」とすっかり安心し、たくさんうがいをし水分をこまめに摂ってゆっくり休めば回復するだろうと思っていました。
【5日目・7月17日】コロナワクチン接種
以前から予約していたコロナワクチンの接種日が急遽この日に決まり、まだ風邪のような症状が続いていたので悩んだ末お医者さんに相談したのち接種することに。
J&Jの、ヤンセンワクチンを接種しました。
ヤンセンワクチンは副反応が激しいと知人からも聞いていましたが、幸いにも私は全く症状が出ず。
発熱も腕の痛みもなかったため、本当に効果があるのかと不安になってしまうほどでした。
私が接種したヤンセンワクチンは世界的にも珍しい1回のみの接種で効果が得られると言われているワクチンです。
J&Jのワクチンを打った時の体験談は
こちら「J&Jワクチンって大丈夫?海外でJ&J社ヤンセンワクチンを接種したお話し」
から確認してみて下さい。
【9日目・7月21日】ついに症状がピークを迎える
初めて症状を感じてから1週間以上が過ぎ、体調はどんどん悪化してきて午後から出勤だったのですが、出勤途中で一日の体力を使い果たしてしまったのではないか?というくらいの疲労感。
段々と立っている事すら辛くなり、人から見えない角度で台に寄りかかり作業を進め、休憩時間は全て仮眠スペースで横になり何とか乗り切るような状況でした。
休憩がこまめに挟まれる職場ですので、休憩の度に早退するかしまいか悩んでいるうちに一日の業務を終えていました。ちょうど1か月前に現在の会社に入社し、ようやくこの時期研修を終えて独り立ちしたばかり。
入社したばかりの状況で前週にすでに病欠を数日を取ってしまい、これ以上休んで他の方に迷惑を掛けるのは…なんて考えていましたが、この日の異常な疲労・倦怠感からコロナに罹ってしまったと確信ししたため、完全に治りきるまでお休みを頂くことを決意。
決定的だった出来事は、嗅覚が少しずつ効きづらくなっていることを実感したことです。
コーヒーの匂いが感じづらく、味も通常と比べておかしいように感じました。
元々ブラック企業に長く勤めており「高熱がなんだ!インフルエンザでも人がいなければ出勤必須!」
みたいな環境だったのですが
「さすがにコロナは出勤するほうが迷惑」という自覚はさすがにあったので完治させてから職場復帰するため長期休暇を取るべくこの日の夜、今度はPCR検査を受けるための予約を行いました。
【10日目・7月22日】コロナが本気を出してきた
激しい喉の痛みと、今までの病気では体験したことのないような奇妙な倦怠感が身体を襲います。
胸の辺りにコルセットを巻き付けたような重苦しさも出てきて、酸素を肺に満タンに入れようと深呼吸しても、肺が固まって広がらず空気が入っていかないような息苦しさが常にありました。
そしてついに、昨日効きづらいと感じた嗅覚が完全に機能しなくなりました。
料理に使うおろしニンニクの瓶を開け、ニオイを確認してみたのですが一切ニオイが感じられずとてもショックを受けました…。
味覚は残っていたのですが、匂いが感じられないので当然味もいつもと違うように感じます。
私の会社は病欠を取るために、病欠した日から48時間以内に必ず医師の診断書を取らなくてはいけません。
長期の病欠を取得するべく事情を説明し病院を予約。症状を自覚してから10日目、この日ようやく医師に自分の症状をしっかりと相談することができました。
鼻水もサラサラしたものから細胞の死骸が混じった色付きの物へと変わっており、時折痰が出たり。
この時期が一番症状が重く辛かった時期だったかと思います。元々敏感だった嗅覚が全く効かず、大好きな食事を楽しむことが出来ないというのは精神的にダメージが大きかったです。
病院の受付で料金を支払うために立って待っている短い時間すら辛く、眩暈のようなものを感じました。座ったり横になっていると平気なのですが、何故か立っていることができずとても辛かったことが印象的でした。
医師から処方箋をもらい、出来る限り早くPCR検査を受けることを勧められました。
【14日目・7月26日】処方された薬が効き始めるも…
医師から処方された喉の痛み止めが非常によく効き、あんなに痛んでた喉が少しずつ良くなってきました。もう一種類、胸の息苦しさを取り除くためステロイド薬を処方されており、その効果からか息苦しさがそれ以上悪化することもなく。
10日間ほぼ自然治癒に任せていたのでお医者さんの偉大さを実感しました。
鼻水は止まり痰を出すための咳が時折出る程度の症状がありましたが、家にいる分にはそこまで辛く感じませんでした。
私が在住しているマルタ共和国では検査で陽性が出てしまった場合2週間完全に隔離しなくてはならず、その期間中に外出すると罰金という制度を取り入れています。
そのため一人暮らしの私はもしも陽性が出てしまった時のため、PCR検査を受ける前に2週間分の食料を調達する必要があり近くのスーパーマーケットへと出かけました。
他の方への感染防止のため使い捨ての手袋をはめ、閉店間際の比較的人が少ない時間を狙い、セルフレジを利用して買い物を済ませました。
スーパーまでは片道10分ほど。通算時間は40分ほどの外出でしたが、帰り道から胸が酷く重苦しくなり疲労感を覚え帰宅後もしばらく治りませんでした。
だいぶ体調が良くなってきていたのでもうだいぶ良くなっているはず、と思っていた矢先の体調の急変に完全回復にはまだまだ時間が掛かるのか…とショックを受けます。
【16日目・7月27日】PCR検査の結果は…
予約の申し込みをしてから5日ほど経過し、ようやく日程が決まりPCR検査を受けることに。
検査会場までは政府(保健局)が用意してくれた車が往復の送迎をしてくれたのでとても助かりましたね。
最初に症状を自覚してから2週間が過ぎひとまずピークは乗り越え、喉の痛みも少しずつ引いてきました。検査の詳細を知らせるメールの中に、結果は検査後72時間以内に届くとの記載があったので気長に待つことに。
しかし思いの外早く、PCR検査の結果が届き検査結果は“Detected”(検出されました)つまり陽性を
表すものでした。
覚悟はしていたものの、実際陽性が出ると戸惑いを隠せず…。
ある程度調べてはいたものの、陽性になった後の具体的な対応などは書いておらず、(私が見つけられなかっただけかもしれませんが)「こちらにメール・もしくは電話し指示を仰いでください」といった内容ばかり。その曖昧さにまた不安を煽られました。
ひとまず政府機関である保健局に現状を報告し、連絡が欲しいとの旨を記載したメールを送信、会社にはコロナの陽性が出てしまったので隔離の必要があると報告。
この時もうすでに10日間ほど家に引きこもりっきりで過ごしていたので、「一体あとどのくらい隔離すればいいんだろう…」と気が滅入ってしまいました。
【18日目・7月29日】とにかく身体を休めるしかない
「どうせ今復帰したところで仕事が出来るほど回復していないし、しっかり休ませてもらおう」と気持ちを切り替え、こんなに寝て過ごした日々なんて人生で初めてじゃないか、というくらい身体を休めることに専念して毎日過ごしました。
症状は少しずつ良くなってきましたがまだ喉の痛みが残っていたので引き続き薬を服用。
また、息苦しさ・胸の重苦しさも引き続き続いていました。
病院から処方された薬のおかげか、症状が初めて出たときより悪化することはなかったのですがその薬は効果が強すぎるため5日間を超えて服用しないこと、と強く注意されていたのでもう飲めず。
胸の重苦しさに関しては、自力で治すしかありませんでした。
私の場合咳や熱などの症状が一切なく自宅で療養している分には健常者と変わらない様子に見えるため、もしも私と同じような症状の出方をした方は職場の方や家族の方の理解を得づらく辛い思いをされることもあるかもしれません。
そんな時はぜひこのブログをお見せしてください。
このコロナ特有の倦怠感や息苦しさは、間違いなく私の26年の人生の中で初めての体験でとても辛いものでした。
そしてこの日保健局の方から電話が掛かってきて、陽性結果が出た日から14日間の隔離をするように言い渡されました。
今後の具体的な見通しが決まりホッとする一方で、初めて症状を感じてから2週間以上経っても一向に完治しない体調に不安を感じます。
隔離期間後、仕事に復帰できる身体に戻っているのだろうか?このまま息苦しさが続く身体になってしまったらどうしよう…。
物心がついてからこんなに長期間病気に苦しむという経験が今までにありませんでしたし、新型のウイルスで特効薬などもまだ確立されていない事から、不安は広がるばかりでした。
【20日目・7月31日】回復の兆しが見えてくる
喉の乾燥を防ぐため、洗えるマスクを着けて夜寝ているのですがこの日は朝起きたときにいつもと違う感覚を覚えました。マスクについた柔軟剤の匂いがほのかに感じられたのです。
飛び起きておろしニンニクの瓶の蓋を開け匂いを嗅ぐと、確かに感じられるガーリック臭。この時は本当に嬉しかったです。
10日間ほど全く鼻が利かない状態で過ごし、「いつになったら治るのか、このまま一生嗅覚が戻らなかったら…」とずっと不安に感じていたので。
嗅覚が戻ったことは、身体が少しずつ回復してきていることを知らせてくれているようでした。
少しだけ症状が残っていた鼻水も不思議とこの日辺りからぴたりと止まり、徐々に食欲も戻ってきました。
この日職場への復帰まで残り10日となったので、これまで寝てばかりでしたが日中の活動を再開し始めました。ブログ記事を作ってみたり、英語の勉強を再開してみたり、隅々まで家を掃除してみたり。
身体がすぐに疲れて具合が悪くなってしまうので、無理のない範囲で少しずつ1日の活動時間を増やしていきました。
【22日目・8月3日】人間の治癒能力はすごい
初めて症状が現れてから3週間目。ついに喉の痛みが完全に消え、痰もほぼ出なくなりました。
永遠に続くかのように思われた症状もだいぶ良くなり、症状は胸の重苦しさ(日常生活を送る上では気にならない程度)のみとなりました。
嗅覚は数日前に戻ったもののコロナ前と比べるとまだまだ効きづらい状態です。
ただ全く外に出ていないので、何分か歩いたり軽く運動をしたときに襲ってくる倦怠感がどの程度回復したか分かりませんでした。
そのため夜中など人がいない時間帯に自宅周辺を軽く散歩し、息苦しさや倦怠感がどのくらい出てくるか様子を見ました。結果、つい数日前まで辛かったことが難なくできるようになったことを実感し、ほぼ自然治癒でここまで回復出来たことに感動しました。
【26日目・8月7日】現在の症状
一時期はあまりにも症状が改善せず、「このまま後遺症としてずっと続いていくのではないか…」と不安になることも多々ありました。
不安のあまりネットで「コロナ 症状いつ治る」で検索したりして、後遺症で苦しむ方のニュース記事などを読んでさらに落ち込んだり。本当に悪循環でした。
初めて症状が出てから現在おおよそ4週間が経ちますが、未だに嗅覚は本来のように戻らず強いニオイしか感じられません。
そのため食事も今までのように味が感じられず、料理の味付けに困ることが増えました。
また、これも私にとっては大きな変化がコロナに罹ってから一度も煙草を吸えていません。
健康とお財布にはもちろんいい事なのですが、毎日欠かさず吸っていた物が吸えなくなるほど胸の苦しさが辛い症状なのだと理解して頂ければと思います。
日常生活を送る上では気にならないほどまで回復はしましたが、肺が固くなったような違和感が残っており、筋トレやスポーツなどは当分無理だと感じています。
友人たちの体験談
偶然にも同じくヨーロッパで2021年7月にコロナに感染した20代後半の友人が2人いました。(お互い濃厚接触者ではありません。)
仮にAとBとします。2人とも女性で、お酒は週に何度か飲みますが喫煙はせず持病もない健康体です。
2人に話を聞いてみると、26歳のAは症状が重く発熱・嗅覚、味覚の消失・咳・喉の痛み・鼻水・倦怠感とコロナの主な症状がほぼ全て出てきたらしく、3週間以上経った今でも激しい咳が残って辛いとのことでした。
27歳のBは、最初は発熱や咳・鼻水・倦怠感が出たそうですが1週間程度で症状はほぼ無くなり2週目からはすっかり元気になったそうです。
同じ年齢でも症状や治り方に大きく違いが出ることがお分かりいただけるかと思います。
新型コロナウイルスに感染して初めて分かった辛さ
私は元々ジムに通ったり、自宅でも30分ほどエクササイズをしたり、週に何度か海に泳ぎに行ったりとある程度運動をする習慣がありました。
若年層であり、同世代の中では体力や健康には自信があったのでまさか自分がこんなに辛い思いをするとは思いもよりませんでした。
今まで「無症状だっただけで実はもうすでにコロナに罹っていたんじゃないか?」とすら考えていた私でしたが、実際にコロナに罹ってみるとこれまでの人生で体験したことの無いような未知の症状を実感し、特効薬がいまだに確立されていないコロナの恐ろしさを感じました。
まとめ
最初にもお伝えしたように、従来の風邪やインフルエンザと新型コロナウイルスの最も異なる部分は「治りの遅さ」です。
インフルエンザには特効薬がありしっかり薬を服用して休めば1週間以内に治る方が多いと思いますし、風邪ですと市販薬を飲んでいたら気が付けば治っていた、ということもしばしば。
しかしコロナは治りが本当に実感しづらいです。少し良くなったかな?と感じても、翌日にはまた怠さが戻ってきたり。
私の今回の症状はコロナ感染者の中では比較的軽症であったと思います。
しかし特効薬もない中、ほぼ自然治癒で治さなければならない状況が2週間以上続くと精神的なダメージが半端ないです。
幸いにも親しい友人たちが心配して頻繁に連絡をくれたので気を紛らわせることが出来たのですが、
などたくさんの不安が今でも襲ってきます。
しかし身体は少しずつしっかりと治そうと頑張ってくれてるんですね。
3週間前はあんなに辛かった症状も、今では何とか日常生活を送れるレベルまで回復することが出来ました。
完全に回復するまでどのくらい掛かるのか、はたまた回復しないのかまだ分かりませんが、なってしまったものは仕方ありません。
コロナになったことによって身体が資本、ということを改めて実感できました。これからはさらに身体と自分を大切に過ごしていきたいなと思っています。
コロナに感染してから2か月後2021年9月現在の様子を別の記事にまとめました。
こちら【実際にコロナ感染】2影雨後の経過報告も是非合わせて読んでみて下さい。